本文へ移動

永代経

 
永代経
ラジギールの霊鷲山 大経・観経などが説かれた所  Wikipedia:出典
誰のための「永代経」
 
 
お寺から「永代経をおつとめしますから、お参りください」という案内状をもらって、「三部経の他に永代経という名前のお経があるのですか」と、真顔で尋ねた人があるそうです。「永代経」とはお経の名前ではなく、「永代経をあげる」といえば、「永代経懇志をあげる」ことであり、「永代経がつとまる」といえば「永代経読経法会」がつとまることをいいます。 お寺によっては、「祠堂経」ともいいます。いずれにしても、生前中に仏法を聞き得た喜びとともに、子や孫へ教えを聞くことの大切さが伝えられていくようにとの願いをこめて、永代経懇志をあげられた先祖の遺志が、この法座の基になっています。「お寺がたちいくように」と、ご寄付された先祖方のほんとうの願いは、私たちのために「お寺」を残しておきたいというところにあります。「お寺」とは、縁のあるものがより集まって、本当の仏教を聞き続ける場であり、私に仏教を聞かせようとする私のための特別席なのです。しかしながら、今日では、「永代経」といえば、「縁ある人が亡くなったとき、永代までお経をあげ続けてもらうために、お寺にお金を納めておくこと」、と思いこみ、「お経は、先祖に聞かせるもの」「先祖の供養は、お寺に任せておくもの」、ということになってしまっているようですが、「お寺」は、亡くなった人を閉じこめておくところではありません。お経とは、苦しみ、悩み、しかもなお真剣に生きようとする人間に対して、仏陀釈尊が、生ききる道を教え説かれたものであります。道を求めて耳を傾けさえすれば、すべての人間に響いてくる真実の言葉があふれているのです。 思い上がってわが身を知らないこの私に、先祖が「ほんとうの教えを聞いて、わが身の正体を知れ」との願いをこめて、「永代経さん」を遺しておいてくださったのです。
 
宗教法人法忍寺
〒503-1501
岐阜県不破郡関ケ原町関ケ原330
TEL:0584-43-0097
FAX:0584-43-0320
寺院
 
TOPへ戻る