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彼岸会

 
彼岸会
ブッダガヤの大塔  釈尊が覚りを開かれた所 Wikipedia:出典
お彼岸は 人間回復週間 
 
 
「春分の日 自然をたたえ、生物をいつくしむ。」「秋分の日 先祖をうやまい、なくなった人々をしのぶ。」これらは、「国民の祝日に関する法律」の条文です。今日では、単に休日でしかありませんが、私達の先祖は、この日を「お中日さま」といい、一週間を「お彼岸さま」といいならわしてきました。お内仏に、「彼岸だんご」をそなえてお参りをし、お寺の「彼岸会」という法座に、入れ替わり、たちかわりしながらお参りをし、教えを確かめてきたのであります。 「お彼岸さま」とは、ただ単に「パーラ=彼の岸」というだけではなく、「パーラーミタ=到彼岸・度彼岸」の意味を表しています。すなわち弥陀の浄土に生まれたいと願うことを意味することから、「彼岸会」といわれるようになりました。平安初期から朝廷で行なわれ、江戸時代には、庶民の間に年中行事として定着した、わが国だけにある仏教行事であります。四季ゆたかなわが国において、昼夜の長さが同じになる、春、秋二度の変わり目の、この日を中心にした一週間を、いわば、人間回復週間にしてきた我らが先祖の智慧に、敬服せずにはいられません。そしていま一つ、「彼岸会」のたいせつな意味は、向こう岸のみをあこがれていたのではなく、こちらの岸、つまり、わたくしと、私が生きているこの世界とを直視することに重点がおかれていたことであります。「お彼岸さま」は、「お墓参りの日」・「先祖を供養する日」、だから休日なのだと決めておられるとしたら、大間違いといわなければなりません。お墓は、私が、先祖と共に、人生の道しるべとしての仏法を確かめさせていただくところであります。この私が、複雑なこの現代社会にあって、人間を見失うことなく、苦悩から逃避することなく、いただいたこのいのちを精いっぱい生ききることのできる私に生まれ変わってこそ、ご先祖へのご供養ともなるのであります。
 
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寺院
 
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