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仏事での作法

<仏事での百も承知のはずの作法>

◆法事に招かれての挨拶はどうしたらよいか◆
 

仏事には基本と言うものがあります。そんなことどうでもいいではないかと思われるかも知れませんが、そう言うわけにはいきません。個人の都合を許すとかえって迷いの世界に入りおかしな迷信を生んだり、信じたりするからです。
年だけとってそんなことも知らないのかと思われるのもせ癪な話です。親戚やお隣の法事に招かれたら皆さんはどういう順序で挨拶をされていますか。また持参した「御仏前」やお供えは何時だれに渡していますか。私(住職)が法事に招かれて、あちこちのご門徒さんに伺っていると後からやって来たお客さんは実にいろいろな順序で挨拶をされています。
しかし基本と言うかマナーと言うか仏事での挨拶の作法があるのです。今日自分はここへ何をしに来たのかが分からなければ、挨拶一つとってもいい加減になってしまうのです。
 
 
◆挨拶はお内仏の合掌から◆
 

まず、招かれた家の玄関に入ったら簡単な挨拶に留めます。そして、先ずお内仏の前まで行って合掌すます。この時、間違ってもお鈴をたたかないで下さい。お鈴はお勤めの合図ですから、ただ合掌の時はお鈴をたたくものではありません。今日ここへ来たのは亡き人のご縁を戴いて、阿弥陀様の教えに逢いに来た訳ですから、最初に仏様にご挨拶をします。そして「御仏前」とお供えがあればそれらをお内仏に置きます。お客さんが沢山いてお内仏の前まで行けないときは後ろから合掌します。ご仏前などは後で施主に渡されてもいいでしょう。お内仏へお参りした後、僧侶がすでに到着していたら、次に僧侶に挨拶するのが礼儀です。なぜなら法事で仏徳を称え、仏様の教えの橋渡しをしてくれる大切な人だからです。 次にようやくその家の施主へ挨拶することとなります。この場合招かれた礼をいい、その後他のお客さんに挨拶するという順序が基本です。
 
◆熨斗袋の向き◆
 

お内仏に御仏前など熨斗袋を置く場合、最近は向こう向きをよく見ます。仏様がよく見えるようにとのことだと思うのですが、これでいいのでしょうか。仏様の前に置く場合はこちら向きでいいのです。御仏前などは施主が差出人の気持ちを汲んで使ってほしもの。つまり仏様から賜るという形でありこれを回向と言います。我々凡夫が仏様に差し上げるものなんて何もないと謙虚になることで、自分があげるんだという傲慢より、仏様から賜るという気持ちが熨斗袋の向きになるのです。
 
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寺院
 
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